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コンポジットレジン修復の発想転換 第19期 ⑤⑥

 2022年12月18-19日に浜松の田代歯科医院で行われたJT Concept Master Course コンポジットレジン修復の発想転換 2022-2023 第19期の5日目および6日目に赤嶺と多田が参加してきました。今回は田代浩史先生(東京医科歯科大学臨床教授)による前歯部修復に関する講義と稲井紀通先生(農林水産省診療所歯科)による前歯部の形態と錯覚およびコンポジットレジンの物性に関する講義、畑山貴志先生による前歯部へのコンポジットレジン大規模審美修復に関する講義、モリタの歯科技工士である谷口敬治先生による歯牙形態の審美的再現(色調および形態)、さらに前歯部の審美修復(破折歯、正中離開、4級窩洞)の実習を行いました。

 

 田代先生の講義では、前歯部のコンポジット充填手順と形態修正および研磨について学びました。特に自費診療でコンポジットレジン修復(ダイレクトボンディング)を行う場合での研磨の重要性を知りました。時間をかけて研磨をすることでコンポジットレジンと歯の堺をなくし、審美性に加えプラークの付着を抑えることにより長期的に安定した予後が得られます。稲井先生の講義では、前歯部の形態や色による錯覚を利用しより審美的に見せるためのテクニックとコンポジットレジンの材料学的物性に関してその歴史から学びました。畑山先生の講義では、前歯部の大規模修復の実際の臨床術式について学びました。シェードの決定から始まり、上顎前歯部複数歯へのラバーダム防湿、バックウォールのためのシリコンガイド、ラバーダム下でのカントゥアを意識したマトリックスの設置とウェッジ挿入、年齢を考慮した前歯部の表面性状の再現、そして長期予後。さらに興味深かったのが、SLDPという失活歯への接着プロトコールです。SLDPとはSmear Layer Deproteinization Pretreatmentの略で、スメア層脱タンパク前処理と訳されます。失活歯の形成後、6%次亜塩素酸ナトリウム液で30秒処理した後に、30秒の水洗を行います。次にアクセル等の還元剤を10秒塗布しエアー乾燥を行います。その後通法通りの接着操作に移ります。加えてファイバーポストの有無による接着操作への影響、治療理由によるモノブロック修復の予後に関するデータも拝見しました。谷口先生の講義では、歯牙形態の審美的再現について歯科技工士の目線からの講義を受けました。歯科医師の目には映らない歯の深部に対する理解が深まりました。色相、明度、彩度の基礎から始まり、その臨床応用(A系統:赤茶系、B系統:茶黄系、C系統:グレー系、D系統:赤グレー系)、歯列を考慮して歯の解剖学的形態とその規則性について学びました。歯牙を観察することの重要性を知りました。今回の知識を活かし当院におけるダイレクトボンディングの質を高めていきます。

 

 

2022/10/29-30『コンポジットレジン修復の発想転換 第19期 ①②

2022/11/26-27『コンポジットレジン修復の発想転換 第19期 ③④

2022/12/18-19『コンポジットレジン修復の発想転換 第19期 ⑤⑥

 

 

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