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歯医者さんで治療計画の説明を受けた時に読むブログ

 今回は、当院で患者さんに治療計画(病気の原因、治療のゴール、治療方法等)を説明する際の内容について説明します。「なぜそのような治療計画になるのか?」診察時に一度聞いただけではその理由がわかりにくいこともあるかと思います。もちろん疑問点は次回診察時に質問してください。ただこのブログを通して担当の歯科医師がどのようなことを考えているのか?少しでもお伝えできると幸いです。

① 歯科医師は病気の原因を考えている

 歯科医師は治療計画を立てる際に、まずはその病気の原因を考えます。「歯が欠けたから銀歯を詰める」、「歯茎が腫れたから抗菌薬を出す」のではなく、「なぜ歯が欠けたのか?」「なぜ歯茎が腫れたのか?」を考えて治療計画を立てます。例えば奥歯が欠けた場合、原因が単純にその奥歯が虫歯で穴が開いたからではなく、前歯部の咬み合わせが悪いために咬むための筋肉の過緊張が起こり結果として歯に過度な負担がかかったことが原因かもしれません。ご自身の病気の原因についてまずは考えてみてください。

② 病気の原因がわかったら治療のゴールを一緒に考えましょう

 病気の原因がわかったら治療のゴールを考えます。歯科の治療のゴールは一つではありません。例えば歯が抜けてしまった場合の治療では、ブリッジや入れ歯、インプラント、ダイレクトブリッジ等だけでなく、「何もしない」も一つのゴールかもしれません。それぞれの方法に対するメリットデメリットの説明を受け、ご理解していただき一緒にゴールを決定しましょう。

③ 治療のゴールを決める際に知っておいてほしいこと

 残念ながら歯科治療は一度治したからといって、一生もつというものではありません。一度治療した歯は必ず再治療となるリスクがあります。そのリスクも歯によって様々で、低リスクの歯のから高リスクの歯があります。このリスクを踏まえた上で、治療計画を立てる際は再治療になった場合にどれだけ患者さんへの負担(身体的、経済的、時間的)を少なく行えるか?を治療計画にあらかじめ組み込みます。さらに費用面を考慮することが重要で、歯科治療のゴールの方向性を決めておくことで生涯に歯科治療でかかるコストをある程度見積もることができます。例えば、歯がないところに対してインプラント中心で高コストの治療計画で進めるのか?または義歯治療を行うことで低コストで抑えるのか?もしくは最小限のインプラントの本数で義歯を支えるインプラントオーバーデンチャーで中コストの治療計画を選択するのか?将来のことを考慮し最初に考えておくことが大切です。

④ 治療方法の選択

 歯科治療には保険治療と自費治療があります。療養担当規則という国のルールに則った保険治療は世界的にみて大変優れていると思います。ただ自費治療は患者さんにじっくりと時間をかけることができ、使用できる材料も精度が高く、高い技術を備えた歯科技工士と連携するためさらに良い治療が行えると考えます。③で説明したように再治療のリスクと将来の歯科治療にかかるコストも含めて考えることが大切で、全て自費治療を行うことを勧めているわけではなく、より健康で美しい口腔内を維持するために「適切な部位」に「適切なタイミング」で自費治療を選択することも良いと思います。

⑤ 自費治療とは

 自費治療では、保険治療では実現するこのでできない様々なメリットがあります。まずは時間的な余裕。担当の歯科医師が患者さんに対してしっかりと余裕ある時間を確保し治療を行うことができます。より精度が高く安定した治療結果を得るためには時間的余裕は必要不可欠です。次に精度の高い材料や機材を使用できます。保険治療では保険制度で認められた限られた材料や機材でしか対応できないことも、自費治療ではその制限がないため担当の歯科医師が最も良いと考える材料や機材を使用することができます。さらに被せ物や詰め物、入れ歯等を作製する際によりスキルの高い歯科技工士にその作製を頼むことができます。その結果、高い審美性と機能性、精度を保った治療を行うことができます。

以上で簡単ではありますが、治療計画を受けた時に知ってほしい内容をまとめてみました。歯科治療は患者さんそれぞれに合わせたオーダーメードの治療です。是非ご自身にあった治療計画を担当の歯科医師と一緒に決めていきましょう!